2021/12/01 13:14

ごあいさつ

はじめまして。
Mariposalily Chocolate(マリポサリリーチョコレート)の店主です。
ベイスショップ及びインスタグラムを訪ねていただき、感謝します。

創立は2020年末で、細々とローチョコレートを売ってきましたが、
ローチョコレート自体の認知度が国内ではまだあまり高くなく、
お値段に驚いてご購入を戸惑うお客様にも遭遇し、
また路面店を持っているわけではないので、
ご都合の良い時にいろいろお見知り置きいただけるよう、
ゆっくりでもストーリーを書いていくことにしました。

当店ではあまりコンスタントなリリースをしていないため、
ご覧いただいたタイミングではアロマやお香しかカートが空いていないこともあります。
ローチョコレート、漢方菓子に関してはタイミングが合えば、それはこちらの準備があって、なおかつあなたが必要と感じた時、
ぜひお求めいただけたらと思います。


Mariposalily Chocolateの由来

まず店名のマリポサリリーについてです。
マリポサリリーは北米などの岩場に7年に一度咲くユリの仲間です。
お花の形は白く大きくスムーズで緩やかな花弁3枚がカップのようになっていて
他にもパーツがいくつかあって、、印象は蘭のようです。(違うものなのだけど)(全然説明になってませんね)
まだ目の前に見たことがないので、現地で見られることがあればぜひシェアしたいと思っています。

なぜ、なんともニッチなこの花を知ることになったのか。
2016年の春から秋にかけて、私はフラワーエッセンスという自然療法の一種について、国際協会員である先生につき学んでいました。
その頃の私は日本社会で生きていくには自分の状態に常にかまってあげないと、すぐにどこかが壊れるように感じていました。
それは体調不良に始まり、そのうち隠しきれず不機嫌になり、やがては家族とのコミュニケーションや、恋人とのすれ違い、仕事の成果にまで、、影響、しているように感じます。

なぜなら全ては私たちひとりひとりが作り出した状況の連続だから。
そしてその状況を生み出す時の自分は、家族は、同僚は、恋人は、友人たちはどんな状態だったでしょうか。
いつでも穏やかで、万全で、笑顔で、愛に溢れていて、、そんなお天道さまのような人がいるならどんなにいいかと思いますが、
もちろん私自身も含め、それは大変難しい。

ですが、よりよい状態(=お天道さまのような)でありたいと望むことは
すなわち自分と周りの人を含めた世界そのものへの平和の渇望だと思うのです。
(もしあなたもそうであるなら、とても嬉しいです!)

そんな思考の中で出会ったフラワーエッセンスでは、
花の性質(生態や生育場所から人の性格、心理状況に応用した解釈)によって人の状況を把握して、
用いて癒し、ニュートラルな状態に戻していくことを学びました。
その時学んだものはバッチフラワーと言って、
フラワーエッセンスの祖、細菌学者で医師であったバッチ博士のもので、
そこにマリポサリリーは含まれていませんでした。
(似たようなテーマならチコリーでしたが、マリポサリリーより優しく、また若く、弱い影響に感じました。)

マリポサリリーは講義を受けている中で、
先生がご自身のストックから私に特別に持ち出して授けてくれたものでした。
(マリポサリリーはバッチをベースに発展したアメリカのFESというフラワーエッセンスの体系のものです)

そのテーマは”Mother of the world”(世界の母)
全ての人間に齎された女性性と母性、メタに言えば愛そのものについてがテーマのこのエッセンスが、実はフラワーエッセンスの中で世界で一番売れている(必要とされている)エッセンスなのです。
(実は私には強烈すぎて、常用はしていません。)

少し時間が進んで元号も変わり、
2020年の夏に誕生日を迎えようとしていた時のことでした。
ローチョコレートアルケミストというフレーズに惹かれて
とあるページを訪れると、
数日をかけて、ローチョコレートの基礎を学べる講座でした。

元からチョコレートには目がない私でしたが、
”ロー”チョコレートのイメージがまず苦いものであった私にとって
何かのきっかけになるに違いないと半ば第六感で申し込んでいました。

それに国内にはチョコレートを専門で学べる教育機関は無いんです。
申し込みから1ヶ月ほどで京都にいました。
左京区の端、大文字山の麓、銀閣寺の入り口にあるローチョコレートで全国に留まらずコアなファンを得続けているアトリエで
私のローチョコレートのメンターとの出会いがありました。


初日にローの基本であるローダークの製作がありました。
もちろんそれまで口にしていたチョコレートに比べると苦味もあるのですが、
展開がこれまでに感じたことない異次元的なもので驚いたのを覚えています。

マヤにおいて、カカオが神の食べ物だと言われていたこと、
カカオの栄養素は熱すると失われること、
ローフードでは動物性のものを(ほとんど)使わないこと、

さっきまで目の前に転がっていたカカオ豆が
圧搾され、取り出された油と、その残りが挽かれて、粉になったもの、
そこに少しのアガベシロップ(テキーラの原料として有名なアガベから採られる天然甘味料)を入れて
テンパリングを慎重に行い、型に流し込まれ、冷蔵庫に少し置いて
チョコレートになっていました。
そのままのことなのですが、妙な気分でした。

それまで都内の喫茶店のブラウニーを担当していた私は(今もしてます笑)
チョコを溶かすことはあっても
その物自体を作ったことがなかったから。

そしてメンターであるそのひととお話をするまで、
まさか自分がローチョコレートを販売するとは思っていませんでした。

プログラムに沿って数種類のローチョコレートの製作と
世界各国からキュレーションされた数々のショコラブランドのチョコレートの試食の中で
”ロー”チョコレートへの愛着と忠誠心のようなものが強まっていきました。

カカオの栄養素と齎される身体(精神)効果は目を見張るものがあり、
それについても記事を書いて行きますが、一般的に製造過程でロースト(加熱)されたカカオ(世の中に出回るチョコレートの大半)はカカオとしての栄養素はかなり失っている状態という認識をしました。
その代わりに甘味料、安定剤、乳化剤、香料や油脂、動物性のクリームなどでカロリーだけが跳ね上がったチョコレートたち。
保存のしやすさや口溶け、食感など様々に手をかけられ美しく着飾ったけど中身は乏しくて寂しそう。

あれ、私これまで本来のチョコレート食べたことなかったのかも、とすら思わされました。
とはいえ思い出の味や、ストーリーのあるチョコレートはそれぞれにいくつかありますよね。
(私は幼少期の断片的な記憶の中で忘れられないチョコレートがあるのですが、いまだにたどり着いていません、、)
それはそれで大事にしたいなと思いつつ、
カカオをチョコレートにすることだけに集中して製作された、
カカオそのもの神の食べ物に近い状態のローチョコレートを、
みんながもっと食べてもいいんじゃないかなと思うようになりました。

京都から戻る頃には
それまでぼんやりとウンパルンパの顔が浮かぶ程度のカカオの認識はすっかり形を持ち、
本来のチョコレートとしての”ローチョコレート”の製作を早く始めたいと意気込んでいたほどでした。

そして店名を考えることになった時、
メンターの方のお名前が花の名前であったこと、
飾られることのないありのままを約束されたカカオと触れ合いチョコレートを生み出す時間で
自分(人間)の中の一種の感情やエネルギーを怖がらず、コントロールすることのやり方を学び、
それまで思い出しもしなかったマリポサリリーの文字が浮かびました。


もろもろの準備と試行錯誤があり、
年末に天体配置が大きく変わるタイミング(2020年末のグレートコンジャクション)にて、当店もプレオープンとしました。
そしてこの広い世界で、プレオープンを知った僅かなお客様が当時の喫茶営業にご来店くださいました。
(漢方のカクテルメニューと、ローチョコレート数種、漢方菓子のプレートのセットメニューでした)
数日間のプレオープンの間に、いらした数組のお客様方それぞれが、ご自身の状況や生い立ち、未来へのビジョンをお話しくださり、共に過ごした私にとっては密かな励ましとなり、お別れの際はみなさん優しいお顔つきで帰られていくのを見送ることができ、とても貴重な経験をしました。

その後2021年の初めの方で少し店頭販売をしていたのですが、
自身の店ではない喫茶店の定休日に間借りしていたため、本来の喫茶利用を期待していらしたお客様を裏切ったり、
私自身の対応では様々な方がいらっしゃる店頭での、お話をしながらの販売が向いていないことに気づかされました。





この世界で”仕事”をする全てのひとの”おまじない”


さて、冒頭に戻りますが、
今のご自身の状況はいかがですか。
もし身体がお疲れであっても、
靴がスムーズに履けてスッと玄関を出れたその小さな奇跡へ思いを馳せたり、
見上げた空の様子を自分だけが分かる言葉で形容できて、
頰や髪をかすめる風を愛しく感じたりしながら1日を終え、
寝る前の胸の内が穏やかであれば、続く人生に活力を傾けられるはずです。

それらは全てご自身を通して世界を愛していることなのだから。
そんなあなたが愛されないはずはありません。


Mariposalily Chocolateのプロダクトは
そんなあなたや私を含めた
この世界で”仕事”をし続ける全てのひとのための”おまじない”
でありたいと思います。

季節の変わり目や冬の厳しい時期にカカオのエネルギーを享受するもよし、
漢方菓子を齧ってひと息入れるもよし、
香を焚いて瞑想するのもよし、
気にかけている人のために”おまじない”を贈るもよし。


今は都内の喫茶店一ヶ所に不定期で卸している以外、
このベイスショップのみでの販売となりました。
もうしばらくこの形での運営を続けて参りますので、よろしくお付き合いください。



2021年12月
Mariposalily Chocolate 店主